白血病

急性白血病の解説

1. 急性白血病とは

血液のがんの一種です。血液の細胞には「赤血球」「白血球」「血小板」の3種があり、骨髄(骨の中にある造血組織)で血液細胞のもとになる造血幹細胞から分化しながら増殖します。急性白血病は未熟な細胞(芽球)の分化に異常をきたし、がん化した細胞(白血病細胞)が骨髄や血液の中で増えてしまう病気です。白血病細胞が増えてしまうことで、正常な血液細胞(赤血球、白血球、血小板)を作れなくなってしまいます。白血病細胞の種類によって急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病に大きく分けられます。

病名に「急性」と付く通り病気の進行は速く、放置すると数週間~数か月で命に関わることがあります。そのため、早期の診断と治療が大切です。
正常な血液細胞(赤血球、白血球、血小板)が減少することで以下のような症状が出ることがあります。

  • ・貧血(倦怠感、息切れ、顔面蒼白 など)
  • ・感染症にかかりやすい(熱が出る、肺炎にかかる など)
  • ・出血しやすい(あざができやすい、鼻血、歯ぐきからの出血 など)

2. 診断のための検査について

上記のような症状で医療機関を受診し、血液検査で白血病細胞の増加や正常な血液細胞の減少から急性白血病を疑われることが多いです。
急性白血病かどうか、また急性白血病の病型を調べるために以下のような検査を行います。

・血液検査
赤血球、白血球、血小板の数や形を調べます。
・骨髄検査
腰の骨などから少量の骨髄液を採取し、顕微鏡で細胞を調べます。急性白血病の診断に最も大切な検査です。
・染色体、遺伝子検査
白血病細胞の特徴を詳しく調べることで、急性白血病の病型や治療方針を決める参考になります。
・その他の検査
心臓や肺の状態、感染症の有無を確認するために、胸部レントゲンや心電図、超音波、CT検査などを行うことがあります。

3. 治療法について

・化学療法(抗がん剤治療)
通常急性白血病と診断されれば当日もしくは数日以内に入院し、なるべく早く治療を行います。急性白血病の病型や患者さんの年齢、体調、合併症などによって治療法は異なりますが、多くの場合は複数種類の抗がん剤による治療(多剤併用化学療法)を行います。最初に行う治療を寛解導入療法と呼び、これによって白血病細胞が見かけ上認められない状態(完全寛解)を目指します。急性白血病は発症時、体内に1012(1兆)個の白血病細胞があり、治療により完全寛解となっても109(10億)個の白血病細胞が残っていると言われています。そのため寛解導入療法で完全寛解となった後も、寛解を維持し白血病細胞を可能な限り0個に近づけるための地固め療法を行う必要があります。副作用は使用する抗がん剤によって異なりますが、一般的には骨髄抑制(赤血球、白血球、血小板の減少)、吐き気・嘔吐、下痢、脱毛、発熱などが起こる可能性があります。
・分子標的薬
白血病細胞に特定の遺伝子異常がある急性骨髄性白血病や、急性リンパ性白血病で適応となります。化学療法と組み合わせて使用したり、再発または難治性の場合に単独で使用したりします。化学療法に比べて副作用が比較的軽いことが特徴です。
・造血幹細胞移植
急性白血病が再発もしくは難治性である場合、また各種検査結果から再発リスクが高いと考えられる場合には造血幹細胞移植治療が推奨されます。
大量の抗がん剤や放射線の全身照射を行うことで白血病細胞と正常な免疫細胞を大きく減らし、ドナーさんから提供される造血幹細胞を移植する治療です。大量の抗がん剤や放射線による治療効果だけでなく、ドナーさんから提供された血液細胞が残存している白血病細胞を攻撃する免疫学的効果も期待できます。通常の化学療法(抗がん剤治療)だけでは治癒が困難な場合でも、造血幹細胞移植を行うことで治癒の可能性がありますが、一方で合併症や治療に関連する死亡のリスクもあり、造血幹細胞移植を行うかどうかは慎重に判断する必要があります。
・支持療法
急性白血病自体や化学療法による赤血球・血小板の減少に対しては症状に応じて輸血を行います。また感染症の予防や治療、適切な栄養摂取、体力を落とさないためのリハビリテーションなども急性白血病の治療を安全に継続し社会復帰するために重要となります。

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